2009年4月25日土曜日

こだわり住宅とは・・・・

最近の「家創りのキャッチフレーズ」に「職人」・「プロ」・「エコ」・「環境に優しい」・「〇〇にこだわる・・・」といった文字が並ぶことが多くなりました。「地盤」についても同様な考えが必要です。手前味噌とのお叱りは甘受しますが、今日は地盤調査と保証について小生の考え方を記載します。戸建て住宅で一番採用されている調査方法は、スウエーデン式サウンディング試験と表面波探査です。採用事例が多い主な理由は、1、地盤調査が家創りには欠かせない基礎データとなった。2、参入業者の急増が調査料金を押し下げた。特に調査価格の破壊は異常ではないでしょうか。スウエーデン式で手回しの調査方法から経験している小生の常識では考えられません。これらの試験方法から機械的に得られる、「土質定数」に基づいて設計される建物が、本当に大丈夫なのか?小生の場合は現場のロケーションや地域の地形・地理履歴も調べますので、とても無料では提供出来ません。又、上記の試験方法では、土質区分が正確に判断出来ませんので、その判断には経験値を伴います。盛土の性状判断と経過年数も住宅の場合には、かなり重要です。不揃いの地盤を均一な性状と土質区分に、簡単に機械的に仕分けしてしまう訳ですので、大変高度な知識と経験を伴う仕事のはずですが・・・・。本年10月から瑕疵保証制度一連の施行が始まります。「地盤保証」についても現在5社が認定され、住宅会社も「地盤保証制度も一緒に付帯」した保証会社との連携が加速しておりますが当然です。保証業務は保険業務と一体ですので、引受保険会社の意向で進みます。当然「本音と建前」があります。過去に事故例も経験し、保険会社のアジャスターとの喧々諤々の協議や裁判所に出廷し、何が有効な証明資料か?それらを経験者から言わせれば、「保証制度に入っていれば、万全で大丈夫」と断言できないと思いますが・・・。それならば、保証制度も現実的な対応が必要です。小生はそんな観点からも、保証制度を見直しました。慎重な地盤調査結果に基づいた設計・施工であれば、極端(人体に影響を与える程度)な事故は当然発生しません。慎重な対応が望まれますが・・・。今後の事故事例に対する保険会社の対応にも激変が予想されます。

2009年4月12日日曜日

自然土で作る耐圧盤―「フォンサム」の紹介

戸建て住宅に対する地盤改良方法にも環境破壊に配慮した方法が必要です。弊社は13年程前からセメント系固化材を使用する工法、鋼管杭を使用する工法に加えて、土を締め固める方法、木杭を使用する方法も採用して参りました。しかし近年はそれらの方法に対する強度の確認・安全性や、保証問題に話題の中心が移り、残念ながら「地盤改良の真のあり方」についての議論がされなくなったように思います。「地盤改良の真の在り方」とはたとえば地盤調査方法、改良工法、基礎形状、工事価格・・・があります。加えて環境問題・地震にどう対峙するか等が考えられます。最近「自然素材を用いた工法」に参入される改良業者・異業種からの参入業者が増加傾向にあります。しかし廃業される業者もあります。弊社がこれから推進する「フォンサム」は第三者認定工法の取得も視野に入れた、実証試験も継続します。しかし地盤改良の本質は「建物の不同沈下を起こさず、地震時にも対処でき、工事費も比較的安価で土壌汚染を誘発させない」事ではないでしょうか。「フォンサム」とは「Foundatin of NaturalSand Method」の略称です。対象構造物は一般住宅で設計荷重は30kn/㎡以下、形成地盤は「自然土で作られた耐圧盤」です。支持力確認は平板載荷試験で確認します。「土」を扱う地盤改良工事は、いくら数値解析上大丈夫でも安全率が3倍でも、事故の発生リスクは高く、結果責任は負わなければなりません。しかし本方法は普及させなければなりません。